二流。

バイク乗ったり自転車乗ったり写真撮ったり。

Foveonの思い出

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           DP2 Merrill

シグマが開発中のフルサイズFoveonセンサーを白紙にしたというニュースが話題になっている。元シグマユーザーとしてとても残念だ。

かつてDP2x、DP2Merrillと使ってきたが本当に大変なカメラだった。手振れには超シビア、AFは数世代前の動作なので割り切ってMF運用しようにも背面液晶の荒さがそれを困難に。そして高感度はノイズが酷すぎて低isoでしか使えない上に頑張って撮影してもマゼンタやグリーンの色被りが甚だしく、専用の現像ソフトSPPも今一つ使いづらいというのに重いデータサイズもあって処理に時間がかかる•••しかし時たま当たると場外ホームランとも言える程の感動的な一枚が撮れたりする。まさに魔性のカメラだ。

自分はそんなDPシリーズだけで何でも撮る時期が数年あったので随分と鍛えてもらった。なるべく綺麗に撮れるギリギリの設定を狙うこと、息を殺してカメラを完全にホールドしてシャッターを切る技術、後の現像も考慮に入れる計画性、そして撮れないものはキッパリと諦める心•••

今でも時たまDPで撮った写真を見返しては唸っている。現在はライカで撮るスナップ的な写真にお熱だが、少し腰を据えてFoveonと向き合ってみたい気もする。フルサイズを待たずともAPS-C Foveonで充分だと思うのは自分だけだろうか?