Leica Q-P
先日念願叶ってポルシェ911に乗ることが出来た。元々は真っ赤な跳ね馬のスポーツカーが大好きな子供だったが、大人になると次第にポルシェにも憧れを抱くようになっていた。とはいえ乗った、と言っても運転した訳ではない。助手席で数十分のごく短い、ただの一般道でのドライブだ。しかし非常に良い時間だった。勿論そんなものでポルシェの何たるかなど分かる筈もないし、そもそも自分でハンドルを握ってナンボだとは思う。
ただそれでも、自分にとっては大変にトゥーマッチな代物であることは実際に触れてみて理解させられた。いつの日か型落ちまくりの911を自分も・・・などと夢見てきたが、911が求めてくる様々なものを、自分は差し出すことが出来ないことが分かった。もしも10年早く触れる機会があったのなら、もしかしたら惚れてしまって、稼ぎを全て持って行かれるとしても乗りたい！と言い出して実際にポルシェ乗りになってしまう、という可能性も大いにあっただろう。
だがそうはならなかった。
長年に渡る片思いに引導を渡すことになって、少しだけ寂しい。
